口が臭い人は寝る前にあることをしていない…。朝、寝起きの口臭をなくす対策とは?

朝起きた時に口の中がネバネバして、生臭いニオイや酸っぱい臭い、ドブのような臭いがする…という人は多いのではないでしょうか。

寝起きの口臭で悩んでいると、恋人とお泊りをしても翌朝の口の臭いが気にかかって心から楽しめませんよね。自分の口臭だけではなく、「夫の寝息が臭い」「妻の寝起き口臭が臭すぎる」など、パートナーのひどい口臭に悩んでいる人もいるのでは?

寝起きに発生する強烈な口臭は「モーニングブレス」とも呼ばれ、1日の中で最も臭いが強くなることが分かっています。この記事では朝の口臭が発生する原因と、寝起きの口臭をなくす効果的対策についてご紹介します。

  1. 目次

    1. 朝の口臭は最もひどいニオイ!強烈な臭さが口内に!
    2. 寝起きの息を臭くする悪習慣
    3. 寝起きの口臭をなくす対策
    4. 口内のケアで改善しない場合の原因と対策
    5. お泊り口臭ケア
    6. まとめ

朝の口臭は最もひどいニオイ!強烈な臭さが口内に!

朝は口臭が強くなる

口臭は1日の中でも時間帯によって変化しています。中でも、1日のうちで最も口臭が強くなるのが朝の起床時です。たとえ就寝前にサッと歯磨きをしても、朝目覚めるとなぜか口の中が臭くなっていませんか?どうして寝起きの口は臭くなるのでしょうか。

その理由は、寝ている間は唾液の分泌量が減ることにあります。睡眠時は唾液がほとんど分泌されず、口の中を清潔に保つ働きが弱まって細菌が増殖。この細菌が口臭の原因になる揮発性硫黄化合物を増やして、ひどい口臭を発生させるのです。ちなみに揮発性硫黄化合物とは「硫化水素」や「メチルメルカプタン」「ジメチルサルファイド」のことで、メチルメルカプタンは腐った玉ねぎのような臭いがする気体、ジメチルサルファイドは生ごみのような臭いの気体。どちらもひどい悪臭です。

起きた時に口の中がネバネバする人は、唾液が蒸発して口腔内が乾燥し、細菌が増えている可能性が高いと言えます。口の中で揮発性硫黄化合物が大量に生成された結果、ひどいニオイの寝起き口臭がするのです。

しかしここで注意したいのが、寝起きや、空腹時、緊張時に発生する口臭は「生理的口臭」と呼ばれていて、人であれば誰でも起こる生理現象であるということ。寝起きの口臭が全くない人はいないと言えます。生理的口臭は歯を磨いたり、食事をしたりすればすぐに改善されるため、深刻に悩む必要はありません。

1日の口臭の変化

口腔衛生学会雑誌51巻(2001)5号「生理的口臭の成分と由来に関する研究 渋谷 耕司」より抜粋

寝起きの息を臭くする悪習慣

朝の口臭が強くなる悪習慣

寝起きの口臭は誰にでもあるものとはいえ、やっぱり起きた時に口が臭いのはイヤですよね。「寝息が臭い」とパートナーから指摘された人や、寝起きの口臭が気になっている人は、もしかすると寝起きの口臭をひどくする悪習慣を繰り返しているのかもしれません。

寝息や朝の口臭がひどくなる原因となる、代表的な悪習慣をご紹介します。思い当たる習慣がある人は、今日から悪習慣を断ち切りましょう!

歯磨きをしない

睡眠中は唾液の分泌量が減って、口の中にいる細菌が増殖します。そのため、眠る前にしっかり歯を磨いて口腔内を清潔な状態にすることが大切です。もしも磨き残しがあったり、歯間に食べカスが挟まった状態で眠ったりすると、細菌が汚れをエサして増殖。寝息を臭くするだけでなく、寝起き口臭の原因になります。

口を開けて寝る

口の中に細菌が増える主な原因は、唾液不足による乾燥です。口臭を防ぎたいなら、口の中が潤っている状態をキープすることが不可欠。ただでさえ睡眠時は唾液の分泌がストップするため、口を開けて寝るとますます細菌が増殖しやすくなります。口腔内に増えた細菌によって、朝の口が強烈に臭くなるのです。

寝る前の飲酒やタバコ

唾液の原料は水分です。アルコールには利尿作用と発汗作用があるため、お酒を飲むと体内の水分量が減少して口の中も乾燥状態に。身体全体が乾燥した状態のまま寝ると、唾液の分泌量減少と合わさって、さらに寝起きの口臭がきつくなります。タバコも口の中を乾燥させるため、就寝前のお酒やタバコは控えましょう。

ストレスを抱えている

唾液の分泌量を調整しているのは、自律神経です。自律神経には、活動や興奮、緊張している時に優位に働く「交感神経」と、リラックスした時に働く「副交感神経」の2つがあります。ストレスを感じたり、緊張したりすると交感神経が活発に働き、水分が少なく粘り気がある唾液を分泌。さらに分泌量自体も減るため、口腔内は乾燥した状態となり、口臭が強くなります。逆に、リラックスしている時は副交感神経が優位になり、水分が多いサラサラの唾液を分泌して口腔内を潤します。

ニンニクなどの臭いが強い食事

ニンニクやネギ、ショウガといった臭いが強い食べ物は、口臭の原因になります。起きている間は唾液が絶えず分泌されているため、唾液の働きによってニオイが時間の経過とともに軽減しますが、睡眠時は唾液の分泌量が減少するため、ニンニクなどの悪臭成分が朝まで口の中に残ります。

脂っこいお肉や甘いものをよく食べる

動物性のタンパク質や脂質の摂取が多くなると、腸内で悪玉菌が増え腸内環境が悪化しやすくなります。

腸内環境が悪化すると食べ物を消化する際に悪臭の成分が発生し、腸から吸収され肺にも辿りつくことで口臭となります。この場合は口の中をケアしても臭いが消えないので要注意です。

口の中の対策で改善しない口臭の原因は体の中に? >>詳しく読む

寝起きの口臭をなくす対策

寝起きの口臭予防

寝息や寝起きの息を臭くする原因が分かったら、次は対策!

口が臭い人は寝る前にしっかりと対策をしていないことが原因になっている可能性があります。気持ち良い朝を迎えるために、口臭を予防する習慣を取り入れましょう。

寝る前の歯磨きと歯間の掃除は徹底的に

寝ている間に口腔内の細菌が増えないよう、就寝前は徹底的に歯を磨いて口の中を清潔にしましょう。口の中に少しでも食べカス残っていると、寝ている間に細菌が増殖してしまいます。

寝る前の歯磨きで重要なのは、歯間もしっかり掃除すること。口臭を発生させる細菌は酸素が苦手なため、歯と歯の間といった酸素の少ない隙間に生息しています。

口が臭い人は、寝る前に歯磨きはしていても歯間のケアをしていないことがあります。ブラッシングに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシを使って隙間の隅々まで磨きましょう。歯磨きの前に一度うがいをすると汚れが落ちやすくなります。

舌苔を磨く

舌苔(ぜったい)とは舌の表面に堆積した白い苔状の汚れで、口の中の細菌や食べカス、口腔内のはがれた粘膜などでできています。中には沢山の細菌が生息していて、口臭を発生させる原因の1つです。誰にでも存在するものですが、舌苔の層が厚くなることで口臭が酷くなったり、食べ物の味を感じにくくなったりすることがあります。そのため、定期的にケアすることが大切です。

ケアの方法は、柔らかいガーゼや専用の舌クリーナーで丁寧に落とすこと。ただ、舌の表面は非常に柔らかく舌を傷めてしまう恐れがあるため、歯磨き粉の使用は避けましょう。舌掃除の頻度は、多くても1日1回。適度な力加減で行ってください。

寝る前に水分補給をする

口が臭い人は寝る前にあることをしていないということが分かっています。それは、寝る前1杯のお水です。

睡眠中は、体内から多くの水分が汗として蒸発します。その量は、なんと500ml!唾液の原料は体内の水分であるため、身体が乾燥した状態になると、唾液の分泌量も減少。眠っている間は唾液の分泌量が減少するうえに、体内の水分量が減ることで、ますます口の中の乾燥がひどくなります。そうすると口腔内の細菌が繁殖し、寝息が臭くなったり寝起きの口臭を悪化させたりと悪影響を与えるのです。

寝る前にコップ1杯分の水分補給をすることは口臭対策になるほか、肌の乾燥や血液がドロドロ状態になるのを防ぐことが出来ます。

起床してすぐにうがいをする

寝ている間に口の中で増殖した細菌を、まずはスッキリと洗い流すことが、寝起きの口臭対策には有効です。口の中の細菌を洗い流さないまま、食事や飲み物を飲むと、細菌が身体の中に流れ込んで様々な悪影響を与える危険性も!「目覚めたら、まずうがい」という習慣を身に付けましょう。

定期的にプロのケアを受ける

口臭の大きな原因となるのは、細菌のかたまりである「歯垢(プラーク)」や、歯垢が石灰化した歯石。歯石はセルフケアで除去できないため、定期的にプロのケアを受けることが大切です。

口内のケアで改善しない場合の原因と対策

その他の口臭の原因

口臭のほとんどは口腔内に原因があるとされています。その一方、ひどい口臭の陰に胃腸や肝臓・腎臓といった内臓の不調が原因となっていることも。

たとえば胃や腸がトラブルを起こすと、食べた物がなかなか消化されずに体内に長時間とどまり発酵。胃や腸で発酵した食べ物からは悪臭を放つガスが発生し、腸の内壁から血液へと溶け込みます。腸内環境が悪化していると悪玉菌が増え、この悪臭成分のガスがさらに発生することになります。

臭気成分を含んだ血液は全身を巡り、肺から呼気と一緒に口臭として排出され、強烈な臭いを漂わせるのです。

「口の中の対策をしても寝起きの口臭がひどいまま、変わらない」「寝起きだけでなく1日中臭う」「強い臭いがつづく」などの症状がある場合は、体の中に口臭の原因が眠っている可能性があります。

胃腸などに負担のない食生活や生活習慣を心がけて、それでも改善しない場合は病院で相談してみましょう。

体の内側から対策して、口臭への不安を払拭する方法 >>今すぐ実践

お泊り口臭ケア

その他の口臭の原因

旅行やお泊りデートでは寝起きの口臭が気になりますよね。寝ている間や寝起きはどうしても無防備になり、幻滅される原因になってしまうことも。あるアンケートによると、約3人に1人がお泊りデート前には口臭ケアに気をつけていると回答しています。

寝る前に、口内のケアをしっかり行いましょう。特に細菌が繁殖しやすい歯間と舌のケアが大事です。水分補給も忘れずに行いましょう。さらに、マウスウォッシュや即効性のある口臭対策アイテムを使うのもおすすめです。

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また、腸内環境が原因の口臭は日頃からの対策が重要です。旅行やお泊りに備え、普段から食生活や生活習慣に気を配り体の中から臭わない体質作りを目指しましょう。

まとめ

「生理的口臭」である寝起きの口臭が発生するのは、ある程度は仕方がないものです。しかし、日頃のケアによって朝起きた時の口の臭さは軽減できます。

寝起きの口臭防止に重要なのは、就寝前の丁寧な歯磨きと歯間のケア、水分補給、起床後すぐのうがいです。そして普段の生活習慣によって体の中から臭わない体質を作ることが、日中を含めた口臭を防ぐ重要な対策となります。さっそく今日から始めましょう。

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